女子にもわかる自衛隊

目指せ「脱・営内!」……自衛官は結婚が早い?!

世間の男性平均初婚年齢は31.1歳。自衛隊では……?

「自衛官と結婚したい、婚活したい」と思っているみなさんに、今日は大事な大事な格言をひとつお伝えします。自衛官と結婚・婚活をする上で、非常に重要なことです。それは……「自衛官と結婚・婚活するなら、お早目に!!」。

というのも、自衛官は結婚するのが早いんです。正確な統計を取ったわけではありませんが、周りを見渡してもみなさん若いうちに結婚しています。
厚生労働省の平成26年の調査によると、男性の平均初婚年齢は31.1 歳。みなさんの周りでも、「30歳の独身男性」なんて当たり前にいますよね。
ところが、これが自衛官となると「30歳独身」はけっこう少ないんです。もちろん、存在しなくはないんですが、一般企業に比べると「30歳独身」のレア度はかなり高いと感じます。

結婚が早い自衛官。その理由のひとつは「定年の早さ」。

なぜ自衛官は若いうちに結婚するのか。その理由のひとつは「定年の早さ」にあると思います。
自衛官は定年が早いです。定年を迎える年齢は階級により変わりますが、ほとんどの人が50代前半で自衛隊を定年退職します。
定年退職後は、多くの人が別のお仕事を始めるのですが、やはりこのご時世。みなさん「定年後に、ちゃんと生活できる仕事に就けるんだろうか」と多かれ少なかれの不安をお持ちです。ちょうど、お子さんの学費に頭を悩ませる時期でもありますしね。

「子供が就職して、独り立ちしてから定年を迎えたい」という思いは、どの職業の人にもあるのではないでしょうか。
すると、定年の早い自衛官の場合は、自然と結婚するのも早くなってくるのかな~と思います。

もうひとつの理由は、自衛隊法で定められている「営内居住」!

そして、自衛官の結婚の早さには、もうひとつ大きな理由があります。それは、「脱・営内!」。

「営内(エイナイ)」というのは、自衛官の宿舎・寮のようなものです。自衛官には「指定場所に居住する義務」というのがあり、自衛隊法第55条で「自衛官は、防衛省令で定めるところに従い、防衛大臣が指定する場所に居住しなければならない」と定められています。

なんでこんな決まりがあるのかというと、自衛隊法54条で
「隊員は、何時でも職務に従事することのできる態勢になければならない」
と定められているから。
災害や有事など、いつ何があってもすぐに任務に就ける態勢を取らなければならないので、自衛官には「指定場所に居住する義務」があるんです。
大きな地震が起きたときに、自衛官が「俺、家遠いから出動できるの明日だわ~」なんて言ってたら困りますもんね。

どんな人が営内居住?艦艇居住には住所に驚きの表記が!

自衛官は、「指定場所に居住する義務」があるので、「営内」に住んでいます。

とはいえ、自衛官の全員が絶対に営内に住まなきゃいけないというわけではありません。営内に住むことが必須となっているのは、階級が「曹長」以下の人のみ。ので、幹部自衛官の場合は「営内でないところ」に住んでいます(自衛官は、「営内」に対して、「営内でないところ」を「営外(エイガイ)」と呼んでいます)。
あ、もちろん、幹部の場合でもおうちを開けることは多々ありますが……。

営内に住まなければならない「曹長」以下の人。さらに、海上自衛隊の艦艇勤務の人の場合は、階級に関係なく営内(というか艦艇内)に居住することが必須なこともあります。
ちなみに、海上自衛隊の艦艇に居住している人は、住民票も艦艇にあります。運転免許証に書かれている住所も
「神奈川県横須賀市西逸見町1丁目無番地 海上自衛隊横須賀地方総監部気付 護衛艦いずも」
といった感じで住んでいる船の名前が書かれています。
もし、艦艇に住んでいる人に会ったら、本当にそんな記載があるのかどうか、ぜひ「見せて」とお願いしてみてください!

営内居住に付き物の門限。しかし許可を受ければ「特別外出」も!

営内や艦艇内に住む人には、門限があります。許可を受ければ「外出」ができて、外でお食事もできたりするんですが、門限までにちゃんと帰らなければなりません。ゆっくりデートを楽しむ……というのは、なかなか難しいです。
門限の時間も、階級や部隊によってさまざまなんですが、個人的には「実家暮らしの女子か!」と感じるような時間です。それも、かなり大事に大事に育てられてる箱入り娘のような時間です。まあ、これも「箱入り娘のように、自衛隊が隊員を大事に大事にしている」と考えれば納得できなくもない……んでしょうか。

しかし、外出には「特別外出」というものもあります。読んで字のごとく、「特別な外出」。この場合、門限は翌日だったりするので営外に外泊することができます。「特別外出」は「特外(トクガイ)」と呼ばれています。
ゆっくりデートをするなら、彼が特外の許可を受けている日がいいかもしれませんね。

営外に出るための条件とは?

営内での居住が義務とされている、「曹長」以下の階級や艦艇勤務の自衛官。「じゃあ、結婚しても奥さんと一緒に住むことはできないの……?」というと、自衛隊もそこまで鬼ではありません。こちらも、許可を受ければ営外に住むことができます。

では、どんな人が営外居住の申請をできるかというと、
〇家族を扶養または保護する必要があると認められた場合
〇階級が曹長、1曹の場合
〇階級が2曹で30歳以上の場合
です。

階級の昇進は人によりますが、幹部や幹部候補生を除けば、20代だと2士、1士、士長、3曹がほとんどです。まれに2曹の人もいますが、2曹の場合は「30歳以上」でなければ営外には出られません。
なので、幹部ではない20代の自衛官が「営外に住みたい!脱・営内!!」と思えば、「そうだ、結婚しよう」となるワケです。

「結婚したい」という思いを強くする、「脱・営内!」

もちろん、「営外に住みたいな~。そのためには誰でもいいからとりあえず結婚したいな~」という人はそんなにはいないと思います。
でも、「結婚したい」という勢いには、この「脱・営内!!」は大きく関係しているんじゃないかと感じています。

例えば、長いことお付き合いしている彼女がいるのに、「まだ結婚はいいかな~。もう3年後くらい?いや、30歳過ぎてからでもいいよな~。なんだったら35歳でも遅くないし~」と、のんびりさんな男性……みなさんの周りにもよくいますよね。

ところが、営内に住んでいる自衛官は、ここに「脱・営内!!」という勢いが加わります。
「まだ結婚はいいかな~。でも営外に住みたい!そうだ、結婚だ!!」と。
もちろん、その程度は人によるとは思いますが……。

自衛官との婚活は、早めに第一歩を踏み出しましょう。

というわけで、自衛官は結婚が早いです。
私も周りの女子から「自衛官と合コンしたい。セッティングして」とちょくちょく頼まれるんですが、頼んできた女子が30代だったら「遅いわ!」と、とりあえず言います。「もう30代ほとんど残ってないよ!」と。そして、女子たちは「え?そうなの?」とびっくりしてがっかりします。

とはいえ、30代、40代、50代の独身自衛官もいないわけではありません。
出会いに恵まれなさ過ぎる職場なので、ほんの少しのタイミングを逃しただけで、一気に結婚から遠のいたりしてしまいますから。
知人にも、「こんなステキな男性なのに、女子たちはなにをぼんやりしてるんだろう」と感じるような方がたくさんいます。
先日は「男性自衛官も女性もみんな40代」という食事会を開催したんですが、男性たちはみなさん知的で物腰が柔らかな落ち着いた方々で、とっても楽しい会となりました。

というわけで、今日の格言。
「自衛官と結婚・婚活するなら、お早目に!!」

もちろん、焦る必要はないと思うのですが……。
これを頭の片隅にでも置いて頂いて、もし婚活を迷ってる方がいらっしゃいましたらぜひ勇気を出して一歩を踏み出してみてください!

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